駄文長文青島見聞録 ‐ 青島 A GO GO! ‐ (7)

更に南下すると、海産物の土産物屋が開いていた。ビールのおつまみに良さそうな、スルメやら魚の干物やらが箱に溢れんばかりになっている。
「味見してごらん」
お店の女性が、小蟹をそのまま乾燥させたおつまみを手に乗せてくれた。日本の珍味にもよくあるような、甘辛くてちょっとピリっとした味わい。
ビールに合いそうだ。でも、失礼ながら、量り売りの中はちょっと衛生的に気になる(多分大丈夫とは思うが)。元々買う気が無かったので、次々に紹介してくれるのをちょっと申し訳なく思う。

Kさんにも味見を勧める女性。Kさんが持ち上げた部分は、蟹がくっついて固まりになっていた。女性がそれを割ってくれ、Kさんは小さい方の欠片を手にした。「大きい方を食べなよ」と勧めてくれる。良い人だ。それにしてもこのおつまみは本当に美味しい。

「あの、青島ならではのおつまみってあります?他では手に入らないような」
女性が、奥から袋入りの珍味を3つ持ってきた。袋入りもあるんだ。これなら、日本の物と全く変わらない。持ってきたのは、小蟹、魚の骨、そしてシャコ。シャコでこのてのおつまみというのは日本には無さそうだ。珍しい物が好きなあの人へのお土産にしよう、と決める。
魚の骨の方は、何かの展示会で金賞をとったらしい。「高カルシウム食品よ!」と女性が胸を張った。じゃ魚はあの人で、蟹はこの人…
「すみません、1つずつください」

買う気が無かったのに3つも買ってしまったのは、味もあるけど、女性の接客態度が良かったせいもある。最初全く買うそぶりを見せなかったのに、営業スマイルではなく、にこにこと本当にフレンドリーだった。

<再び桟橋>
大通りの下にある地下道を、昨日とは逆に進む。やっぱり、ここはかなり大きい。土地勘が無いので、Kさんについて歩かなかったら迷ってしまうところだった。
朝の光の中で、桟橋はまた昨日と違った顔を見せていた。橋のたもとの浜辺も、干潮なのか岩場が昨日より多い。そろそろ戻りの時間が迫っているので、降りてみるのはやめておく。

(↓岩が露出)
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(↓朝の桟橋もなかなか)
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実は、昨日から少し気になっているものがあった。地下道の出入り口で売っている焼き栗屋だ。この寒さで余計に美味しそうに見える。少し買って食べようかと、Kさんと話が決まる。
「小銭あったかな…」
こういう所で、あまり大きなお金は出したくない。例の共通御財布を覗くと、1元硬貨の次は20元札しかない。焼き栗屋へ近づいてみる。

「これ、いくら?」
「1斤10元」
1斤は中国の単位で500グラム。1キロなら1公斤だ。でも会話の中では公斤を斤と略して言うこともあると聞いた。この場合は前者だろうか。それにしても、500グラムの栗というのが想像つかない。
「1元で2,3個売ってくれない?」
「だめ」
「じゃ、半斤で5元は?」
「1斤でいいじゃん。こんなもんだよ」焼き栗屋が、両手に山盛りの仕草をする。
「多すぎる、食べきれない。半斤で5元は?」
「…いいよ、それでも」

支払に20元札を出さなきゃいけないことが頭をよぎるが、強情に5元分の購入を希望する。別に10元出して1斤買っても良かったのだが、何だか段々このやりとりが楽しくなってきたのだ。一旦引き返してKさんに相談する。
「500グラムで10元、250で5元やって。こんなもん(ジェスチャー)らしいけど、どうする?」
「うん、ええよ。…あの、今、2人のやりとりを携帯で撮ってたんやけど、そこの男の人が何か言うててん。『お前、撮られてんぞ』とか教えたんと違うかなぁ」
と、Kさんは傍に立っていた焼き栗屋の連れらしい男性を指した。
「大丈夫ちゃう?動画が撮れる携帯はまだ普及していないはずやから」
とりあえず、栗屋のお兄さんの所へ再び向かう。

「じゃ、半斤ください」
彼は、今の日本ではまずお目にかかれないような、吊り下げ式のはかりで重さを測った。
「これで8元分だな」
「あ、もうちょっと減らして」
「…これで6元分だな」
「じゃ、もうちょっと減らして」
「……分かったよ、いいよ、これで5元で」
もってけドロボー!という感じだった。

いよいよ支払。案の定、20元札を受け取った彼は、「お金持ってるんじゃないか!」という顔で私を見た。
そ知らぬフリをしておつりを受け取る。10元札1枚、5元札1枚。ふとイタズラ心が湧いて、受け取った5元札を光に透かして、偽造かどうかチェックするフリをした。げらげら笑う2人。この買い物が一番楽しかった。

タクシーを拾える場所まで歩きながら栗を食べた。やや油で光った殻には、ちゃんと切れ目が入っている。まだほんのり暖かい。当たり外れはあるものの、大体は程よい甘味があってとても美味しかった。ただ、ひとつ食べると、口の中が物凄くポクポクになった。水を持ち歩いていて助かった。
通りすがりのおじさんに、「それは揚げた栗か?」と聞かれる。今回の旅では、本当に道行く人から声を掛けられる事が多い。青島人の特性なのか。

(↓ちゃんと切れ目つき)
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<チェックアウト>
ほぼ予定通りの時間にホテルへ到着。身支度して、荷造りして、チェックアウトして、おみやげを買う時間は充分にある。お世話になったMuさんに、使い捨てカイロの余りを少し提供する事にした。
スーツケースを転がして1階へ。チェックアウト手続きの途中、ホテルの人に
「デポジットの引換証を出してください」と言われる。樋口一葉さんを預けていた事を、すっかり忘れていた。

手続き完了、ふたたび土産物屋へ。空港ではもっと高いだろうから、と青島ビールを1缶購入。Kさんがタバコを選ぶ。
「青島にしかないタバコ、無いかな」
見本の棚で店員さんにいくつか示してもらい、そのうちひとつを選んだ。あいにくバラ売りの在庫が切れたらしく、カートン入りのケースを破いて
中を取り出した。
「…あ、間違えた…」と店員。同じ商品の違うバージョンだったらしい。もうひとつカートンを開けないと、めざす商品は手に入らない。

「この間違えた方と私達が希望した方って、どうちがうの?」
「希望した方が記念バージョンで、間違えた方が特製バージョン」
「味は違うの?」
「違う…と思います」
「どっちが美味しい?」
「…吸わないから分かりません」
Kさんが青島モノであればどちらでも良いよ、と言ってくれたので、特製バージョンを買う事にした。

そこへ、Muさんがやってきた。予定より少し早い。
「あ、お土産ですか?いいですよ、まだ時間あるから」
「…あの、じゃ、今買ったお土産をスーツケースに入れてもいいですか?」
ロビーの片隅でスーツケースを開く。ついでに、Muさんに例のカイロを差し出した。
「ああ、ありがとうございます。これ、中国じゃ手に入らないんですよ。資源の節約で。」
中の鉄粉が、無駄遣いになるらしい。ふと疑問に思って聞いてみた。
「お母様の関節炎って、普通の湯たんぽじゃダメなんですか?その方が経済的で良いと思うんですが」
「湯たんぽじゃ、痛い所に貼れないから」
「…すみません、さっき渡した使い捨てカイロ、貼れないのも混じっていたかも…」
「じゃ、これとこれと…これは要らないです」
Muさんは袋を開けて、貼るタイプ以外のカイロを返してくれた。律儀な人だ。

<ホテル出発>11:15
車に乗り込む。「あれ、初日と違う?綺麗な車ですね」「新車なんですよ」車が快調に走り出した。
「昨日はどこに行きましたか?」
Muさんの問いに、あそこに行って、次にあそこに行って…と口々に報告する。Muさんはそれにコメントを返してくれる。

「ロウ山へは3時間でホテルの車をチャーターしました」「いくら?」「150元」「150元…安いな」その答えを聞いて、満足感一杯になる。
「覓天洞へ行こうとしたら、ロープウェーが閉鎖してたんです」
「あそこは遠いですよ。確か、短いトンネルみたいな感じの所だったな。あの辺は、食事をする所が無いんですよ。お店はあっても、田舎の昔のおかずばっかりで、美味しくないんです」Muさんでも食べたくないような料理、との事だった。

「Muさん、テレビ塔のレストラン、今は営業してませんでしたよ。」
Kさんの報告に、Muさんは「へー、そう」と返答した。下手すれば夕食を食いっぱぐれる所だったのに、えらくあっさりしたコメントだ。

「で、夕食は、春和楼に行こうとしたら閉店で、順峰ってところに行ったんですけど」
「ああ、あそこは最高級店ですね」
最高級店…オヤジ御用達に非ず…あんなにピチピチの制服なのに。
「春和楼からそこまでがタクシーで20元だったんです。高くないですか?」
「いや、その距離だったらそんなもんですよ」
なんとあのタクシーはぼったくりではなかった。疑って悪い事をした。「まぁ、順峰から宣伝費というか、何らかのお礼を貰っていたかもしれませんけどね、そのタクシーは」とMuさんが付け加えた。

「で、焼いもを買って、糖葫蘆を買って…」
「あれは若い人がやっている事が多いでしょう?中国は大変なんですよ、良い大学を出ていないと就職の口が全く無くて。日本なら、アルバイトなり何なり稼ぐところがあるけど、中国にはそういうのが無いんです。彼らには胴元が居て、材料を隠してあるところから少しずつ運んでは売っているんですよ」
そこまで話した時、事件は起きた。

がすっ。

私達の乗っていた車が、前の車に追突したのだ。後ろ向きになって私達に話していたMuさんが、不意をくらってフロントガラスで頭を打った。全員大きな怪我は無さそうだったが、車は無傷ではないだろう。
「新車なのに…」Muさんが悲しそうに呟いた。

前の車からは、若い男女や子供にお年寄りまで出てきた。家族連れだったらしい。運転していたのは、若い女性だった。私達を乗せていた運転手さんが降りて、彼らと何事か話し出した。Muさんは事務所らしきところへ電話をかけながら、しきりに首をひねっている。ムチ打ちになったらしい。

話しがついたのか運転手さんが戻ってきて、発車しようとしている所へ、女性が大声で呼び止めた。えらい剣幕だ。そこから女性・運転手さん・Muさんの3人で激しいやりとりが始まった。ぼんやりとではあるが、何となく分かる。女性は今すぐ修理代が欲しいらしい。こちらの2人は、私達と次の旅行客の送迎があるから空港に行きたい、戻ってからまた話し合おうと言っている。

「逃げる気じゃないでしょうね!」
「冗談言うな、逃げられる訳ないだろう!事務所の電話番号も教えただろうが。とにかくこっちは急ぐんだ、時間が無いんだよ」
「ほら、まず100元渡しておくから。それ以上の金額については、3時に戻るから、その時に話し合えば良いだろう」
「分かったわよ、3時ね」

大体こんな感じだろうか。再び車が走り出し、Muさんが細かい部分を説明してくれた。修理代の交渉について、こちらの運転手さんの方が詳しいので、後でゆっくり決めたいと言ったらしい。自分の知り合いだったら安くなるし、もしかしたらタダになるかもしれないから、と。女性の方は早く修理したかったらしく、詳しくないからいくらかかるか分からない、多目にくれ、差額は後で返す、と言ったそうだ。運転手さんにしてみたら、差額が返って来る保証は無いので先に多め渡すのは嫌だったらしい。正直な話、この時私は「事故を起した場合の中国人の対処をナマで見ることができたなー」などと不謹慎な事を考えていた。日本で事故があったら、警察を呼んで、保険会社の交渉に任せるから、現場保存が鉄則の筈なんだけど、中国では大体本人達の交渉で済ませるそうだ。

また昨日の観光に話が戻り、あるお寺で爆竹を鳴らしていたのに、音だけで現場が見られなかった、と報告すると
「爆竹はあぶないんですよ!毎年何人か病院に担ぎ込まれているんですから。前は禁止していたのに、2年前に禁止が解除されたんです。」
とMuさん。それなら、爆竹を鳴らす現場に居合わせなかった私達は幸運だったのかもしれない。

そこから怒涛の爆竹事故事例報告が始まった。中学生の男の子がこうで、この子はこうで、自分は首をやけどして、…と延々と続く。えらいまずいスイッチを入れてしもうた、事故ネタはもうお腹一杯、勘弁して、と何とか話をそらそうと努力する。やっと電化製品へと話題が移った。Muさんの商売道具はPDAに携帯電話の機能がついたもの(別の名称があるのかもしれない。詳しくないので分からない)。これが無いと商売あがったりだそうだ。

「モトローラーのを03年に55,000円で買いました。今ならこの機種だと20,000円くらいかな。モトローラーとノキアはハイテクだから男性に人気が
あります。ただ、この2つはデザイン的にはいまいちなんで、女性は三星が好きです。僕は、丈夫さにひかれてノキアよりモトローラーをとりました。何回もおっことしたけど壊れないんですよ、これ」

職場でこのテの相場について知りたがっていた人がいたので、頑張ってメモをとる。ここで、携帯での画像撮影も動画撮影も、結構一般に知られている事を知って、これまでの行状を思い出してちょっと後悔。確か去年の秋にメル友と寧波に行ったときは、「まだ携帯で写真取れるなんて知らない人が多いから、どんどん隠し撮りしちゃう!」と彼女が言っていたんだけど。半年も経てば事情は変わるという事か。

ついでにパソコンの相場について尋ねてみる。
「パソコンって大体いくらくらいですか?」
「ノートなら中国のメーカーで15万円くらいです。レノボ(旧レジェンド)が人気ですね。5,6万円のものもあるけれど、機能の保証ができないから、ちょっと僕は買いたくないです」
そうこうしている内に空港へ着いた。


<空港>
初日にも思ったが、とても綺麗な空港だ。04年12月26日に改装完了したそうだ。まだ半年も経っていない。
「再両替しますか?」
そういって、Muさんが1階にあるBANK OF CHINAまで連れて行ってくれた。初日に彼がお出迎えしてくれた所だ。最近制度が変わったのか、それとも前からそうだったのを知らずにいたのかは分からないが、一度両替したお金はその半額までしか再両替できない。つまり、1万円両替したら5千円までしか日本円に戻せないのだ。少しでも外貨を落とさせようという政策だろうか。

再両替には、両替時に貰った控えが必要だ。Kさんが控えを出すと、Muさんが手続きに並んでくれた。が、どうも窓口での雲行きが怪しい。なんだか拒絶されているようだ。
「ホテルで銀行のハンを押し忘れたから、これは無効だって言うんですよ。これはホテルのミスだ!」
Muさんが憤慨する。怒ってくれるのは嬉しいが、解決策を考えなくてはいけない。

私はこれからも何度も中国に来るだろうと思ったので、一部買い取らせてもらうことにした。(後日、このホテルのミスについてはきっちり中国内のホテル評価サイトに書き込みした)ふたたび2階へ上がる。

「あれ、空港税は?」
「なくなりましたよ。去年の冬からだったかな。航空券に含まれる事になったんです」
なんと、関空同様に航空券が空港税込みになっていたのだ。この為に、90元を別にとっておいたのに。

Muさんとはここでお別れ。写真をとって名残を惜しむ。

「今度は日本で会いましょう」
「そうですね、大阪にいらしたら連絡ください、ご案内しますよ」
と言っても、中国人が日本旅行をするのは相変わらずかなり難しい。特に個人旅行は尚更だ。だから、これも社交辞令と思ってやりとりしていた。
日本人が中国に行くように、中国人が気軽に日本へ来れる日が早く来ると良いな。
「お気をつけて!」
「Muさんもお体お大事に!ムチ打ち、早く治してくださいね!」

<搭乗手続き>
ANAはどこかいな…と見回していると、「大阪までですか?」と滑らかな日本語が。顔をあげると、ANAカウンターでスタッフがにこやかな笑顔を浮かべていた。チェックインからスーツケースの預かりまで、日本でやっているのと変わらない手際の良さで段取りが進む。やっぱり日本の企業は、サービスが優れているんだなと実感。

<出国手続き>
パスポートと出国カード、それに搭乗券を持って税関に並ぶ。自分の番が来たとき、係員のお姉さんが私の方を見て笑顔で頷いたので、非常に驚いた。これまで、こんなにフレンドリーな係員を見た事が無い。大抵、怒っているのかと思うような無愛想か、良くて無表情だ。やっぱり青島って凄い。

<買い物>
出国手続き後の土産物屋ゾーンを歩き回る。Muさんには「大して広くない」と言われていたけれど、結構ツボを押さえたモノが揃っていた。職場へのお土産に最適な、個別包装のお菓子などは、種類が多くて迷うほど。数年前に初めて見て大笑いした「天津甘栗の栗羊羹」の他に、「福建ウーロン茶入り羊羹」や「龍井緑茶入り羊羹」なんてものもできていた。大きく2店舗あり、1つがブランド物の免税や、上記のお菓子類(たぶん、完全に日本人狙い)。もう1つが、民芸品や中国漢方薬入りの化粧品など。書籍類は見当たらなかったけど、他のスペースにあったかもしれない。

民芸品売り場の前で、実演&営業のお姉さんが座っていた。よくあるのは「ハンコ作ります」の実演だけど、この人は、内絵(?)の職人さんだった。
北京の瑠璃城へ行ったことがある人なら、手のひらに収まる程の瓶(香水瓶など)の内側に絵や字が書かれた物が並んでいるのを見たことがあるかもしれない。私も前に見て、どうやって中に絵を書いているんだろうと思っていたけど、瓶を逆さにして、口から細い筆(筆先をかぎ状にしたもの)を入れて描いているのだ。しかも飾るのは逆だから、絵も逆さまに描かないといけない。彼女の手元には、文字だけの物や、風景画や、人物画まであった。写真の様に良く似たマリリン・モンローもある。

「このコーナーに置いてある商品は、全部私が描きました。買っていただいたら、中にアナタのお名前を入れてあげます。新しい瓶に、アナタの似顔絵を描くこともできますよ」
という職人のお姉さんは、見た所私と変わらない年齢のようだった。さっきのマリリン・モンローを見れば、その技術の高さが分かる。普通にあれだけ描くだけでも大変なのに、逆さにして内側からなんて、想像もつかない。

「名前を入れるのに、どれくらい時間がかかるの?」
「1分くらい」
「1文字1分?」
「いえいえ、フルネームで。5文字程度ならそれくらいです。文字は難しくないんですよ。画は、芸術性が求められるので時間がかかりますが」
「名前記入代はおいくら?」
「ああ、それは商品ご購入のサービスになっています。無料です」

彼女の手元には、干支をかたどった携帯用ストラップの様なかざりもあった。お友達の干支を選んで、名前を入れてプレゼントすると喜ばれますよ、との事。Kさんが、ご両親用にひとつずつ選んで、名前を入れてもらった。

再び両方の店舗をうろつく。ホテルで3元だった青島ビールが、ここでは5.5元だった。ホテルで買っておいて良かった。おなじみの、虫入り装飾品も沢山ある。街中の物よりモノは高級そうだったが、余計要らないと思った。
完全に時間の事を失念していた。時計を見ると、もうすぐ搭乗時間だ。慌ててゲートの方へ向かう。

<NH158>14:05
飛行機の中は、行きより日本人が多かった。いかにも「大阪のおっちゃん」な人が、思い思いにくつろいでいる。こういう時毎回思うのだけど、公共の場で、靴を脱いだ足をさらけ出すのはいかがなものか。せめてひっそり前座席の下に隠すか、室内用スリッパくらい履くべきだ。例え臭くなくても、臭いような気がしてしまう。特に食事中には視界に入れたくない。幸い、視界の届く範囲にはそういう人がいなくて安心する。

離陸の直前、再びKさんが緊張した表情になったので、こちらも緊張する。でも今回は気流の乱れがほとんどなく、一度上空へ上がった後はとても平穏だった。

機内食がやってきた。行きと同様、選択肢は無い。散らし寿司と煮物とお蕎麦、それにチーズとクラッカー。どうせ着陸先で散々食べられる物よりも、当分食べられないであろう後にしてきた国の食べ物を出した方が良いんじゃないかなあ、とKさんに言うと、
「これからこの国へ行くっていう気分を盛り上げるためなんじゃない?」
との答え。なるほど。

(↓久々の日本食)
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ドリンクのワゴンもやってくる。メニューに合わせると冷酒の気分だけど、そんな物は無いのでビール(なぜか青島ビールじゃなく、サッポロだった)。でもデザートのチーズ&クラッカーを食べていたら、ワインが欲しくなってきた。
「ええやん、飲んじゃえば!」
Kさんも勧めてくれたので、行きの赤と反対の白を選ぶ。これが予想外に美味しくて、気圧のせいもあってどんどん酔ってしまった。



酔い心地の耳に機内放送が聞こえた。
「当機は、追い風の影響もあり、10分ほど早く関西国際空港へ着陸の予定です…」
天候不順で遅れるという話は聞いた事があったけど、追い風で早まったというのは初めてだ。なんてラッキーなんだろう。

今回は本当に恵まれた旅行だった。良い天気・良いホテル・良い日程・良い旅連れ。多少のアクシデントもあったけど、その方が土産話としては面白い。

青島、本当に良かった。また行きたい。


<完>
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  # by rosa_hiho | 2005-09-17 07:00 | Others

駄文長文青島見聞録 ‐ 青島 A GO GO! ‐ (6)


<夕食を求めて>
「青島王朝飯店までいくら?」「10元」車が走り出す。
「青島王朝に泊まっているのか?」
「いえ、泊まっているのは東方飯店。春和楼で食べようとしたら閉店だったんで、あそこならレストランがまだ開いているかと思って」
「それなら、台東に良いレストランがあるよ」
彼のお勧めという事だったので、Kさんと相談して方向転換してもらう。そこから、少し怪しくなってきた。

混んでいる道で「渋滞だ」と引き返す。「台東の店は閉まっているかもしれない、春和楼の近くにも店がある」とか言い出す、台東までの割には妙に長く車を走らせている気がする。
ちょっと嫌な予感がしたが、とりあえず、最初にあなたが言ったそのお勧めの店まで行ってくれと要求した。そこで初めて気が付いたのだが、メーターを倒しておらず、料金の表示が出ていない。

(やられたかも…)

不安がよぎる。これまでも、疲れが溜まり、帰国を目前にした最終日の夜に、後日「ぼったくられたかも」と思えるような事態に出会う事が多かっ
た。集中力が欠けてきて中国語の聴解力が落ちているせいもある。ここで苦い思い出を残しては何にもならない、気を引き締めねばと心に誓う。しばらくしてある建物についたが、明らかに閉店している。彼がハンドルを切った。
「今どこに向かってるの?東方飯店に戻ってるの?」
「うん、そう」
それならそれで仕方が無いかと諦めかけた時、大きな建物の前で車が停まった。

「ここもレストランだよ。ここで待っているから、どっちか行ってまだ開いているか聞いてきてごらん」
入り口にいた女性に尋ねると、「大丈夫」とのこと。やっと晩ご飯だ!運転手はタクシー代を20元請求した。
「え、10元じゃなかったの?」
「あれは王朝までの料金だろう。ここまでなら20元だよ」
本当に20元もかかるだろうかと思ったが、メーター表示が無いので何とも言えない。これも授業料と諦めて支払う事にする。(やっぱり気力が落ちている)

<順峰海鮮楼>
入ってみると、なかなか大きなレストランだった。店員さんもなかなか親切そうだ。Kさんがオーダーを私に任せてくれたので、店員さんに「メニューを」と言うと、「ではこちらへ」と入り口の方へ案内された。

この形式は、寧波で見た事がある。紙のメニューではなく、実物(もしくは材料)を見ながらオーダーするのだ。前菜のゾーン・点心のゾーン・炒
め物のゾーン・などなどと分かれている。

昨夜の豪華夕食と違って、自分の胃袋と相談しながらメニューを組み立てられる晩ご飯だ。まずはご飯もの。お粥の中に、美味しんぼで読んだ事がある「及第粥」を見つけ、オーダー。次に海鮮。水槽に入った魚を見ながら、調理法を相談する。そう言えば、昨夜の海鮮尽くしには貝類が無かった。

「貝は無いの?」炒め物のゾーンへ。貝柱と野菜をレイアウトしたお皿があった。これ…どこにでもありそう。
「ええと、こういう貝ある?」
二枚貝、が言えなくてジェスチャーで表現。浅蜊の水槽へと案内された。相談の上、調理法は「ぴり辛炒め」と決まった。

野菜でもう一品。野菜のゾーンには、キャベツ・ナス・にんじんなどなど、様々な野菜がひとつずつディスプレイされていた。何だか八百屋みたい。お勧めの野菜(名前忘れた)を一つ選び、アッサリ炒めにしてもらう。

デザートも食べたい。
「湯圓ありますか?」
中国の春節(旧正月)から15日目にあたる小正月を元宵節と言い、元宵団子を食べる。湯圓はその元宵団子のバリエーションになるらしい。昔上海に出張した時がちょうど元宵節で、ホテルで湯圓をサービスされたのだ。砂糖で味付けしたうす甘いお湯に、漉し餡入りの団子が浮かんでいて、とても美味しかった。今年の元宵節は24日なので、もしかしたら早めにメニューに入れているかもしれないと思ったのだけど、残念ながら入っていなかった。普通のデザートを選ぶ(確かカスタードまんだったと思う)。

料理を待っている間に、お手洗いに行ってみた。5つ星ホテルの物にもひけをとらない豪華さ。かすかに良い香りまで漂っている。このレストランにちょっと好感を持った。

料理はどれもとても美味しかった。ただちょっと及第粥の肉団子に骨が多すぎたのと、殻付き浅蜊の半分位は蓋が開いていなかった位で。「このお粥、めっちゃ美味しい!」Kさんが言ってくれたのがとても嬉しかった。

野菜炒めは歯ごたえが素晴らしかった。やっぱり中国の炒め物は美味しい。この野菜、名前を失念したけれど、セロリとアスパラガスの中間のような歯ざわりだ。甘味があり、かすかにほろ苦い。日本には無い野菜かもしれない。

(↓写真を見た人の一番多かった質問:
『真ん中の、紫と白のストライプの丸いものは何?』
答:『紫芋のあんまんです。』)
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例によってこのレストランも客が少ない。店員さんは広いフロアに3列縦隊の形で等間隔にじっと立っている。たまに離れては仕事(オーダーとかお茶のおかわりとか)をして、また自分のポジションに戻る。それはいいのだが、よりによってその3列縦隊の視線の先に私達のテーブルがあるので、ひどく落着かない。もうひとつ気になっているのが、彼女達の制服。ブラウスに鮮やかな黄緑色のベストとスカート、またそのスカートがえらく短くてタイトなのだ。余りにピチピチすぎて、逆にセクシーさが失せている。

「それにしてもスカート短いな…」
「もしかして、このお店ってそういう筋のレストランかも」
「おじさん(=運転手)おすすめのお店だしねえ」
「他のお客も、おじさんばっかりやな」

私達の中ですっかり「中年男性仕様」にされてしまったレストランだが、味とサービスに関しては大満足だった。

ただ、お店の内部と店員さんの写真を撮り忘れたのが残念。

<ホテルへ>22:40
運良くすぐ来たタクシーに乗り込む。東方飯店を指示した。「大体いくら位になると思う?」「10元」そう答えるものの、彼もメーターを倒そうとしない。10元以上請求されたら今度こそ文句を言おうと心に決めながら乗り込んだ。

「お客さんは、韓国人?日本人?」
「…なんで私達が中国人じゃないって分かるんやろ?」
Kさんの疑問を彼に訳すと、「流暢じゃないから」と即答された。さいですか。
「どっちか分からなかったのは、韓国人は口数が多くて日本人は口数が少ないから」
ってことは、私は口数が多いけどなまりは日本語だから、どっちか分からなかったってことね。

その後も運転手さんは色々と話し続ける。興味深い内容が多かったので、一段落ついたところでKさんに訳し始めた。
「どの位勉強しているんだい?」
「あ、うん、今彼女に通訳してるから、あとでね」
「おおそうか、今俺はどの位勉強しているか聞いたんだよ、って訳してくれ」
まだ訳し終わってないのに、原文を追加しないで欲しい…

訳した後で、彼の先ほどの問いに答える。自分が中国語を始めて10年近くになると答えると、
「日本で勉強していて、中国人と関わる機会が少なかったんだな。まぁ頑張れよ」
と言われた。それだけ私の中国語がこなれていない、と言いたいらしい。心にも無いお世辞で上手だと言われるよりは率直な方がありがたいが、帰国直前にこういう評価をいただいて、ちょっと凹んだ。

ホテル到着。料金はきっちり10元。お世辞をふりまいてぼったくる運転手よりは、愛想なしだけど誠実な運転手の方が良いよな、と、ここでやっと彼に好感を持った。

<ホテル到着>10:48
部屋へ戻ると、時計は11時前を指していた。疲れたが、今夜はお風呂に入りたい。携帯の充電もしたい。明日のスケジュールも相談したい。初日に貰ったアンケートも書かなきゃ。…今、マッサージの営業に来てくれたら、喜んで迎え入れるのになあ。フロントに行って、充電用に変圧器を借りたいとお願いする。
「部屋で待っていてください。確認して、あれば届けさせますし、無ければお電話します」

Kさんに先にお風呂場を使ってもらって、しばし待つ。ベルの音がした。
「私達が使っているのはこれなんですけど」
フロアスタッフが手にしていたのは、どうみても充電器。私が欲しいのは変圧器だ。
「いやそれは持っているから。ほら、ここの穴が3つでしょ、私のこれは2本でしょ、合わないのよ」
コンセントとプラグの中国語を忘れて説明に四苦八苦。再び彼女がやってきた。今度はどうやら変圧器らしいが、250Vと書いてある。
「使ったら、お部屋に置いておいてください」

日本の電圧って、250Vもあっただろうか。悩んだ末、夜更けにこの手は使いたくなかったが、Muさんの携帯電話番号をダイヤルする。
「もしもし、あのーつかぬ事をお聞きしますが、日本の電圧って250Vないですよね?」
まるで初めて海外旅行をした客のようで情けない。言い訳になるが、これまで旅先でドライヤーを使った事がなく、変圧器を必要としなかったのだ。

「ないですよ!中国が220Vで日本が100Vです。何を充電するんですか?」
「携帯なんですけど」
「洗面台の所に、110Vのコンセントがありませんか?それが使えると思いますよ」
「でもこれ、シェーバーズオンリーって書いてますよ」
「多分大丈夫ですよ、僕も使ったことがありますから。試してみてください」

ついでに明日の集合時間を確認して、夜更けの電話を改めて詫びた。
「大丈夫ですよ!夜はこれからですよ!」
力強い答えをありがたく思ったが、その直後に、初日に貰った資料の中にはっきりと「中国220V、日本100V」と明記してあるのを発見し、改めてMuさんに申し訳なく思った。

まずはお風呂に入ってさっぱりし、その後Kさんとミーティング。11時半に集合だから、早めに食事を済ませれば何箇所か観光できなくはない。カトリック系の教会が近くにあるようなので、行ってみることにした。

次にアンケート記入。同梱の封筒には「この封筒を、こちらの住所まで郵送してください」とメモと旅行社の北京事務所の住所が書いてあり、中国の切手が国内料金分貼ってある。アンケートをこの封筒に入れ、チェックアウト時にホテルの人に渡せば良いらしい。

書きながら、これをちゃんと埋める人ってどれ位居るんだろうかと思った。どうせなら、帰国後に書いた方がゆっくり感想を書けるのに。それに、チェックアウトから自宅までにも、何があるかわからないのに。(この意見は、翌日見事に立証される事になる)

2005/02/21

<起床>06:00
今日は少し寒さがやわらいだ気がする。Kさんによると、今日から気温はやや上がるものの曇り→雨になるそうで、寒くても天気の良い日に滞在できたことを幸運に思う。

午前中の活動の間、荷物をどうするかKさんと相談。観光から戻って最後の身支度をしてからチェックアウトしたい。でも出ている間にベッドメイキングはされたくない。「DO NOT DISTURB (入らないでください)」のボタンを押しておくことにした。試しに、朝食の時もボタンを押して部屋を出る。

朝食前に、ホテル前を少し散策。世間は月曜日、出勤・登校のラッシュだ。ニューススタンドが開いていたので、新聞を一部買った。
「いくら」「6!」「6元?」「違う、6角!」
6元は約90円、6角はその10分の1で9円。私の聞き違いに合わせていれば得をしたのに、正直に訂正してくれたおじさんは偉い。

(↓朝刊ゲット!)
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外からホテルを撮影してみる。太陽の光で外からホテルを眺めたのはこれが始めて。なるほど、確かにやや時代に取り残された感がある。昨日美味しい朝食をいただいたレストランなど、初日に「ここで朝御飯です」とMuさんに紹介されていたら悲しくなっていたかもと思える程にさびれて見える。


(↓外見はやや古びてるけど、なかなか良いホテルでした)
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その「さびれた」レストラン」へ上がって朝食。内側から見たレストランは、外からは予想できないくらい、とても居心地の良い空間だ。朝食は、昨日コースだったので、今日は単品にしてみた。お姉さんたちが、ワゴンをいくつも押してくる。

「おかゆは、○○、××、△△があります」
「点心はどうですか?」
「飲物は何にしますか?」

それぞれワゴンが異なる。驚く程濃い緑色のジュースがあり、Kさんが飲んでみるとキウイジュースだった。私はスイカジュースにした。どちらも生の果物をそのまましぼったらしく、素直な甘味がある。他に、暖かい豆乳・緑豆のお粥を買ってみた。水分一杯だ。

(↓スイカとキウイ。両方並ぶと凄い色彩効果)
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(↓右が緑豆粥・左が豆乳。お腹たぽたぽ)
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点心のワゴンが来たが、まだコンタクトを入れておらずワゴンが良く見えないので、Kさんにセレクトしてもらった。肉団子の錦糸玉子がけ・エビ餃子・セリ入り揚げ餃子。


(↓左奥から時計回りに、肉・エビ・セリ)
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最後にデザート。
「湯圓ありますか?」
まだ湯圓に未練がある。残念ながらここにも無かった。ワゴンにある点心の、これとこれを見せてくれと頼むと、「これは○○で、これは××で…」と説明しながらどんどんテーブルに乗せる。全部食べると思ったらしい。ゴマ団子を選んで、後は要らないと言うのが少し辛かった。

精算してみると、10数元オーバーしていた。これなら確かに、昨日のセットの方がお得だ。毎朝同じ内容だと飽きそうだけど。お札をくずす目的も兼ねて100元札を出すと、何やら機械に通している。高額紙幣の偽造が盛んで、大抵100元札は念入りにチェックされる。昨日のスーパーでは、50元札までしげしげと眺めていた。でも、機械でチェックするのは今回初めて見た。

腹ごしらえも済んだし、身支度をして出かけようと部屋に戻る。キーをかざす。が、エラー音がするだけでドアが開かない。
「私達が変なボタン押したから?」
不安になって、フロアスタッフの人に来てもらった。馴れた調子でマスターキーをかざすが、それでも開かない。これは彼女にとっても意外だったらしく、フロアの電話で誰かを呼び出した。

しばらくして、いかにも裏方風のおじさんが何やら不思議な道具を手にやってきた。まずは旧式の鍵を鍵穴に差し込む。しばらく何やら動かして、やっとドアが開いた。
「謝謝!謝謝!」
2人で口々にお礼を述べる。

おじさんによると、内側から手動でかけるダブルロック用の鍵がちゃんと戻っておらず、歪んだ位置にあった為に反応しなかったらしい。ボタンとは関係ないようだけど、もうこのボタンは押さずに外出することにした。皆さんにチップをあげるべきかと一瞬迷っているうちに、彼らは去ってしまった。

<カトリック教会>08:00
タクシーを拾って出発。ホテルから割と近く、すぐに着いた。でも開いているようには見えない。
「ここからは車は入れないから、ぐるっと廻って門が開いているかどうか見てご覧」
運転手さんにそう言われたので、車を降りる。教会の前に来ると、何やら掛け声。
軍隊らしきグループが、早朝の運動をしているのだ。これは珍しい光景だ。こっそり撮影したくなったが、この季節・この時間帯に来る私たちが、逆に彼らにとっても非常に珍しかったらしく、じっとコチラをみている。撮影などできない雰囲気。中国ではまだ動画の撮れる携帯は普及していない筈だから気付かれないかも、と、Kさんの携帯でこっそり撮影してもらう。

門が開いていたので、喜んで入場する。無愛想な窓口のおばさんがチケットを切ってくれた。順路の指示に従って入ってみると、中洋折衷(?)で、テレビで見るヨーロッパの教会とは若干違った風情だった。洗礼を受けるキリストや、磔台から降ろされたキリストを抱くマリアなどの像が展示されている。誰もいないと思ったのでついつい観光地気分で喋りながら見ていたら、男性がひとり居た。慌てて声をひそめる。


(↓シンプルかつ重厚な外見)
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(↓簡素なステンドグラス)
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(↓看板の文字が中国風)
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(↓心落ち着く雰囲気)
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見どころと言うか、見るべき物はあまりないようだった。初日の観光に組み込まれなかった理由が分かる。でも、とても雰囲気があって居心地が良かった。男性の迷惑にならないよう、何ヶ所かこっそり撮影して教会を出る。
出口の所に、死亡者の写真と名前・洗礼名が掲示されていた。知的・宗教的な物が迫害を受けた時代を生き抜いたであろう彼らに、しばし思いをはせる。

外に出ると、正面にも小さな建物があった。看板によると、教会グッズを中心にした土産物屋らしい。とても見てみたくなり、ドアに手を掛けたが開く気配がない。ふと気付くと、先ほどのチケット売り場の前に男性が2人立っていた。その後ろを、先ほどの無愛想なおばさんが外へ出て行った。

「すみません、ここ今日はお休みですか?」
「やってる筈だけど…開かない?じゃ、そっちの人もちょっと出ているのかな」
「すぐ帰ってきます?」
「さあ、それは分からない」

彼らも信者なのか、或は関係者なのか、とても穏やかな物腰だった。でも土産物屋を開けてくれる気配は無さそうだ。諦めて教会を後にする。

(↓おじゃましました)
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<散策>
地図を見ながら適当に歩く。下調べでチェックしていた某レストランのある延安路が、この近くにあるらしい。別に食事したい訳ではないけど、とにかくその辺まで歩いてみる。
「Kさん、これ喫茶店かな。営業してるみたいやで」
「入るの?」
「いや、ちょっと覗いてみたいだけ。(看板を見て)…あ、アイスクリームも置いてるんだ」
「…アイス食べたい?」
「…いや、いいです」
これ以上冷え切ってどうする。

そのうち、延安路と昨日歩いた中山路の交差点に出てしまった。朝の光で見ても中山路は閑散としているが、延安路の方も思ったよりしょぼい。
「延安路やめとく?中山路を歩いて、朝の桟橋に行ってみようか」
話が決まって、中山路を南下する。工芸品系の土産物屋を覗いた。ヒスイ製品が結構多い。本物かどうかはさておき。そう言えば、以前同期のIさんと上海に行ったとき、弟さんがヒスイを収集していると言っていたなぁ、と思い出す。一通り見たので、店を後にした。
「…お店のお姉さん、『買わんのかい!』って顔してたで」
後でKさんが教えてくれた。…全く気付かなかった。
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  # by rosa_hiho | 2005-09-16 06:00 | Others

駄文長文青島見聞録 ‐ 青島 A GO GO! ‐ (5)


<昼食>
店内は思ったより広く、多くの人でにぎわっている。ほとんどの人が、ラーメン丼に入ったワンタンスープと何やらパンらしき物を食べている。あれが人気商品なんだろう。まかないを食べているらしい店員さんまで同じ物を食べていた。ところでいつも思うのだけど、何で中国では店員も同じテーブルで食べるんだろ。日本では普通、厨房で食べるよな。

購入の仕方が分からずしばらくまごついたが、とりあえずレジのおじさんの所へ向かう。
「鶏スープワンタン2つください」
「他には?」
さてパンの名前が分からない。「あの人と同じ物」と先ほどの店員さんを指差す。レジからは死角だったので身をのりだすおじさん。他のお客さんが、「××だよ」とおじさんに教えてくれた。おじさんは、手元の箱からほかほかのパンを2つ取り出した。

テーブルに座って待つ。とりあえず、座れた事が嬉しい。その間にもどんどんお客が入れ替わり、結構繁盛しているようだった。その間を、「○○を注文したのは誰―?」と大声で聞きながら店員さんが歩く。ワンタン2つを持った店員さんが、そばのテーブルで「それを注文したのは俺たちじゃない」と言われている。
「あ、それ私達のです」
丼をテーブルに置いてもらった。もしかしたら他のテーブルのオーダー分かもしれないけど、まぁいいや。

ワンタンは美味しかった。というか、このぬくもりが美味しい。パンは手帳程度の大きさで、「餃子と肉まんの中間の生地を厚めに伸ばして、油をひいたフライパンで焼いて、保温器に入れていました」という味がした。レシートを見ると、「大焼」と書いてあった。このパンの名前らしい。ワンタン3元、パン0.5元。この値段でこの味なら充分だろう。

(↓これで約60円)
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「見てー、凄い数の電子レンジ」
Kさんが指差す先を見ると、家電量販店並みに電子レンジが積まれている。壁のメニューに「電子レンジ羊串」「電子レンジ鶏串」などとあって何だろうと思っていたが、謎がとけた。本当に電子レンジで暖めただけなんだ。それを堂々とメニューに記載している所が凄い。

<おやつ>
満腹になって店を出る。でも甘いものは別腹だ。通りを歩いていると、ケーキ屋が目に入ったので、入ってみた。最近、中国のパンはクオリティが上がりつつあるけど、ケーキはまだ、日本人の感性とは合致しないように思う。色彩が派手で、余りにも毒々しいのだ。

(↓通りから見たディスプレイ。左はウエディングケーキ)
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(↓これはまだ美味しそうだった方)
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実演コーナーと、カット販売のコーナーと、奥にサンプル展示のコーナーがあった。こちらではケーキはお祝いの贈答用らしい。テーブルにアルバムがあり、様々なケーキの写真が貼ってあった。オーダーメイドの参考用らしい。。

展示用のケーキの中には、灰色のクリームをベースにコーティングした2段重ねのケーキの上に、ハンドボール大の桃饅頭を載せた見本もあった。年配の人の長寿祝いに見えるが、日本でこれを贈ったら、ウケ狙いと思われるかもしれない。

近くに「百盛超級市場」と書かれたスーパーがあった。覗くと、ここでも糖葫蘆を売っている。
「Kさん、糖葫蘆食べへん?」
「うん…でも、さっきの屋台で見た黄色い果物、ここのには入ってないんやな。」
先ほどの屋台にあった派手な糖葫蘆には、楕円形のキンカンのような黄色い果物が入っていたのだ。確かにあれは気になる。それに、ここの糖葫蘆もゴマがけだった。これが青島風なのかもしれないけど、どうせなら正統派(?)が食べたい。
「じゃ、さっきの場所まで戻ろう!」

戻ってみると、先ほどの屋台は準備を終えてすっかり販売体勢になっていた。このお店が私達の心に留まったもう一つの理由は、いかにも「今作り
たてです!」と言わんばかりに横に置かれた、飴の煮えたぎった鉄の平鍋だ。よそでは鍋は置いていなかった。こんなもの置いて、何か(警察とか)来たらどうやって逃げるんだろう?売り子の女性は、私よりだいぶ年下に見えた。

「1本いくら?」
「こっちが1元、こっちが1.5元。サンザシは、酸っぱいのが好きならこっちが生で、嫌ならこっちの平べったいのがお勧め。こっちは火を通してあるから」
「これ(派手な方)は何が入ってるの?」
「サンザシ、葡萄、それとションニュークオ」
「???」
メモを差し出すと、「聖女果」と書かれた。やっぱり分からない。
「こっちは?」「シャンヤオドウ」
またメモ。「山薬豆」と書かれた。こちらは予想していた通り、むかごのようだ。
「で、ここの通りは何ていう名前なの?」
またメモ。「延安西路」らしい。
これだけうるさくして買わずに行ったら、とても嫌な客だ。派手な方を1本と、むかごを1本購入する。Kさんと半分ずつ交換しながら食べる。

(↓どれにしようかな…)
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むかごも初めてだったけど、大学芋みたいで美味しかった。さて問題の黄色い「聖女果」だが、食べても分からない。酸味も甘味もそれほどなく、炭酸
のような舌触りがある。「…サイダー?」と一瞬思ったけど、そんな訳ないよね。

※後で調べたら、「聖女果」は近年中国でブレイク中の
プチトマトの一種らしいです。

食後のデザートも食べて満足したので、中心街食いだおれ散策は終了。タクシーを拾って次の観光地へ。

<桟橋>
ガイドブック曰く「青島のシンボル」。海岸線から垂直に数十メートルほどまっすぐ伸びた桟橋は、360度海を眺められるのがウリらしい。関空へ行くバスからの眺めを思い出す。橋のたもとでは、岩を伝って海辺まで出ている人達も何人かいたが、とても足場が悪そうなので我慢する。桟橋の先端に向かってひたすら歩く。海風の強さで相当寒いだろうと覚悟していたが、そうでもなかった。

(↓夕暮れの桟橋)
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(↓心霊写真か?)
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…と思ったのは、しばらくタクシーの中で暖をとったからだった。歩くにつれどんどん体が冷えてきた。夕焼けの美しい素晴らしい眺めをゆっくり堪能する余裕も無い。つきあたりにある小さな建物が、避難場所の様に思えてくる(土産物屋か何かなんだろうけど)。道のあちこちで、かもめの餌を売るおばちゃんが立っていた。一袋1元。私達がお昼に食べたパンの方が安い。

とうとう突き当たりに到着。お店は、中でミニ水族館も兼ねているらしく、「珊瑚の世界・入場料4元」の表示がある。4元が40元でも、暖まれるなら中に入りたい。

その前に、一応最先端を見てみる。お店の先に更に展望スペースがあり、見渡す限りの海景色が広がっている。胸の高さほどの塀で守られているのだが、その塀の上に立ち上がっている少年達が居た。若いなあ。私よりももっと良い眺めが彼には見えているのだろうと思うと、ちょっと羨ましく、「とんっ♪」と押してみたくなる(←いけません)。

(↓桟橋から見た岸側(新市街側))
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(↓旧市街側)
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(↓小青島、または小琴島。次の機会に行ってみたい)e0039100_9354774.jpg


店内の「珊瑚の世界」は、かなりにしょぼかった。水槽に入った魚介類の展示とお土産が半々といったところだ。店員用の温風器(扇風機の形をしたヒーター)を借りて何とか暖まる。

<中山路>
くれなずむ桟橋を背に海岸へ戻る。この橋は、青島の本来のメインストリート「中山路」の延長線上にある。間の大きな道路を越えれば、中山路だ。
この道路には横断歩道は無い。地下通路を通る。地下道というのは何だか得体の知れない感じで怖いのだが、ここはこれまで見た中で一番大きく、しかも大土産物屋街となっていた。これまでにもあちこちで見たような、海産物の珍味・干したヒトデ(装飾品)・連パール・真珠の粉などが売られている。

青島に来てよく目に付いたのが、「虫シリーズ」。透明なプラスチックの中に本物の昆虫が保存されている。昆虫の種類は本当に様々。小蟹やイモリ(ヤモリ?)なんてのもある。某所にはゴ○ブリまであった。キーホルダーやストラップになっているようだけど、こんなお土産を貰ったら好意か嫌がらせか悩んでしまいそうだ。此処もやっぱりヒマなのか、店員さんがバトミントンをして遊んでいた。

階段を上ると、中山路。Muさんの言ったとおり、かなりさびれた印象。でも理由は「あちこちが改装中だから」だそうだから、改装が終われば、また青島一の繁華街として勢いを取り戻すのかも。あと、この賑わいの無さは、寒さのせいかもしれない。くどいようだけど極寒である。とりあえず空いているお店に入る。工芸品の土産物屋だった。ほとんどが値下げセール中だったけど、貰ったら困るような置物ばかりだ。そういえば、そろそろお土産の事を考えないといけない。

暖をとりたくて、手近なスーパーに飛び込んだ。
「暖かい!!」
「よし、一番上に登って、ひやかしながら降りつつ暖まろう!」
でもそれは失敗だった。どうやら暖房は1階入り口だけだったらしい。上に行っても全然暖かさを感じない。しかも丁度閉店時間だったらしく、降りてみるとどんどん片付けにかかっているところだった。このスーパーは、日本で言えば「西友」「ダイエー」レベルに当るだろうか。

西友を出て、次に空いているお店に入る。やけに小奇麗なお店だと思ったら、「百盛(パークソン)」だった。
「ああ…暖かい…」
ここは何とか全館暖房みたいだ。このお店なら、商品のクオリティも信頼できる。なんとなく地下へ降りて、食品フロアをひとめぐり。お土産になりそうな、ちょっとした品を物色する。疲れてきたのか、なかなか考えがまとまらない。
「とりあえず上へ行こうか…」

上のフロアへあがり、各階を冷やかす。スポーツ用品売り場に、エキスパンダー等の健康器具に混じって普通にヌンチャクが売られているのを発見。携帯で撮影しようとしたら、電池が切れてしまった。Kさんに撮影してもらう。

(↓買おうかどうしようか、かなり迷いました)
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次にレディースファッションのフロアへ。Kさんがお手洗いへ行っている間、なんとなく展示されている洋服を眺めてみたりする。昔は、どうしてもセンスの遅れを感じたものだけど、本当にお洒落なゾーンへ行くと、最近はそれを余り感じない。何と言うか、どちらが進んでいる遅れているではなく、たんにベクトルの違いだという気がする。ファッションに疎い私が言うのもなんだけど。

Kさんの戻りが遅いので、出発前に職場の人に散々脅かされた「試着室に回転扉(又は落とし穴)があって、アジア某所へ売り飛ばされる」という都市伝説がここのトイレで実践されているのではと心配になる。でも戻ってきて聞いた処では、特にトラブルがあった訳ではなく、単に私が待つ身で時間を長く感じただけらしい。トイレには暖房が無く、物凄い臭い(不潔というより食べ物の違いで)だったとか。

更にうろついて、最近日本のデパートでよく見るような、エスカレーターそばのベンチを発見した。暖かいところで休憩できる!ありがたく座る、
というかへたり込む。落着いたところで、お土産について計画を立てる。なぜか今回に限って、おみやげについて少しも良い考えが浮かばない。
「○○にはこれ、××にはこれ、だとするとここで△△を買って…」
Kさんは、特に御土産を買う必要のある人はいないらしい。完全に私の都合に付き合ってもらうことになり、申し訳なく思う。

ところで、そろそろ夕食も考えないといけない。
「この近くに春和楼ってところがあるみたいやねんけど、どう?」
「うん、ええよ、そこで」
行き方が分からないので、聞けそうな人を物色。隣のベンチに小じゃれた雰囲気のお姉さんが2人いた。えらい勢いで話し込んでいるので申し訳無い気もしたが、割り込む形で尋ねる。
「すみません、春和楼に行きたいんですが、どうやっていけば良いかご存知ですか?」
「良く分かんない」
非常に冷たく断られた。割り込んだのがいけないんだけど、なんだか、おしゃれな人ほど反応が冷たいなという気がした。

道を尋ねるのは後で再挑戦することにして、ここで買えそうなおみやげを一通り買っていく。地下で食品関係、書籍コーナーで本を購入。早口言葉の可愛い本を見つけたので、友人に1冊買い、昨日のカードは自分用にすることにした。それにしても、せっかく青島に来たのだから、おみやげは全部青島ビールにしたい所だけど、重さ・割れる危険・関税の事を考えるとそうもいかない。水に溶かせばOKの「携帯用粉末青島ビール」があれば良いのに。

買い物を終えると、9時半をまわっていた。入り口の所で男性の店員さんに再び春和楼の場所を確認する。この人も、従業員の癖に思いのほか冷たかった。とにかく大体の場所は掴めたので、再び極寒の道路へ。

店内の暖房で忘れていたけど、夜になるとひときわ寒い。ふるえながら5分ほど歩いて、待望の「春和楼」の看板を見つけた。喜んで入ろうとすると、なんだか様子がおかしい。1階の電気が消えている。2階だけなのかと思って階段をあがろうとすると、横からおじさんが何かどなった。
「もう閉店だよ、あと10分しか無いんだから!」

昨日Muさんに聞いた話では、青島の飲食業界は、閉店時間はあっても客がいる限り2時でも3時でも翌日の朝まででも店を閉められない、と聞いていたのだけど。誰もいなければ早く締めてしまうんだろうか。1人でも粘っているお客が居たら入れたかもしれない。あと10分あるなら食べさせろ、と要求しても良かったのだけど、押し切っても気持ちよく料理を出してくれる訳じゃなし、と思い店を出る。私がお土産買いなんぞに時間を費やさなければ…と悔やまれる。

さて困った。物凄くお腹が空いている訳でもないけど、食事は旅行の楽しみのひとつ(私にとっては)だ。このままホテルに戻って寝るだけ、というのは寂しすぎる。ひょっとしたら、最高級ホテルのレストランなら開いているかもしれない。
「Kさん、5つ星のホテルに行ってみようか?」
タクシーを拾って乗り込む。目指すは青島王朝飯店(チンタオダイナスティホテル)だ。
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  # by rosa_hiho | 2005-09-15 05:00 | Others

駄文長文青島見聞録 ‐ 青島 A GO GO! ‐ (4)

そろそろ降りようと思ったら、なんと他の客がドアの前でぼーっと待っている。ここのエレベーターは従業員しか操作できないらしく、行き先ボタンの所に「お客様は手を触れないでください」との張り紙がある。待ちくたびれた客が、何度かその禁断のボタンを押したけれど、結局エレベーターがやってきたのは大分後だった。

9階へ。ここには、青島テレビ塔が誇る360度回転式の大レストランがある。Muさんに
「ここで夜景を見ながら夕食も良いですよ」
と言われていたので、ランチがあったらここで食べようか、とKさんと話していたのだ。でも全く営業していない。
「ランチはやっていないの?」
「今は全然やっていない。夕食もやっていない」
「いつから営業するの?」
「四月」
Muさんの言う通りにここで夕食の予定にしていたら、往生するところだった。ついでにロープウェー…というかリフトが動いているか尋ねたら、窓の外をじっと眺めた後「やっていない」と答えた。
いや、動いてないのは私でも見れば分かるって。

このフロアから階段で10階の露天展望台へ出る。眺めも良く、汚い窓ガラスに邪魔される事なく写真も撮れて、最高。でも尋常じゃなく寒い。

(↓本当は泣くほど寒いんです)
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(↓これ撮り終わったら降りようね…)
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(↓隙間から手を突っ込んで撮ったら、こんなに綺麗に。夏はまだ違う風情なんだろうな)
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(↓青島のシンボル、桟橋がうっすら見えます)
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容赦なく風に吹き付けられて、慌ててテレビ塔が風を遮る角度へ逃げ戻る。このフロアのエレベーター前には、「下へ降りたいときは従業員にお申し付けください」と張り紙がしてあった。暇そうにしていたフロアのお兄さんに声をかけると、どこか担当へ電話をしてくれ、ほどなくエレベーターが下りてきた。

3階は、聞いていた通り抽選会場。周りのお店らしき部分は、殆ど全く営業していない。これがいつものことなのか、この季節だけなのかは分からない。
とにかく、抽選台の前にだけは従業員が居た。私とKさん、それぞれ一枚ずつ券を引くと、私の券が3等当選だった。
「おめでとうございます!さあこちらへ」

小部屋に入ると、値札のついた中国画が一面に飾られていた。値札はそれぞれの画の値打ちの目安で、それだけの画を一枚ただで貰えるということらしい。
「ただし、表装代はお支払いいただきます」値札の一番下に書かれた数字を指差した。平均して90元前後必要なようだ。
「表装要らないよ、邪魔だし。中の画だけで良いんだけど。それでタダにならないの?」
「表装していない画はありません」
画を貰うのは止めて、話のタネに、部屋の内部を写真だけ撮らせてもらった。


(↓お好きな絵を一枚どうぞ♪)
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(↓でも、表装代は自腹です♪)
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3階から1階までは階段で、壁一面に様々に意匠化されたオリンピックのロゴが飾られていた。「オリンピック開催の喜びを、全身で表してみました!」といった雰囲気だ。

外に出るが、リフトも動いていないとなると、どうやって下界へ降りたら良いかが分からない。ふと面白い物を見つけて、すっかり意識がそちらへそれてしまった。
今中国のあちこちで見かける、ジムの健康器具をかたどった遊具だ。公園の遊具のように頑丈で単純な作りだけど、スカイウォークやウェストひねりやスクワットなど、色々なトレーニングができるようになっている。宝くじの収益の半分を使って作られているそうだ(残りの半分は老人福祉)。こんな所にもあるとは思わなかった。思わずKさんとしばし童心に返って遊ぶ。


(↓ムーンウォーカー?)
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(↓足腰が強くなるかな?)
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我に返って、もう一度帰り道を探す。看板に従って歩くと、長い階段があった。これも、例によってかちかちでツルツルの雪が凍り付いている。
「これ…?」
「ムリやろ!」
「ムリやんなぁ。他の方法を探そう」
こういう所には常時タクシーがたむろしているものと思っていたのに、その気配も無い。送迎バスらしきものが近づいたので追いかけて運転手に聞いたが、普通の業務車らしかった。
「どうやって降りたら良いかご存知ですか?」
「そっちを歩いていったら、ロウティがある筈だよ」

ここで大きな勘違いをしてしまった。ロウテイと聞いた瞬間、エスカレーターと思い込んでしまったのだ。エスカレーターが有って欲しいという願望の為にそう聴こえたのかもしれない。エスカレーターを探して再びテレビ塔の周りを巡ると、一人の青年が雪景色の公園を撮影していた。
「すみません、ここ、どうやったら下へ降りられるんですか?」
「こちらですよ」
青年は親切にも先導して案内してくれた。…その向かう方向に、いやな予感を感じる。予感は的中した。彼が指差したのは、先ほど私達が歩くのは無理と判断した、凍結した階段だったのだ。

「この階段を降りて、先を右に曲がって、少し歩いたらあの道路に出られるから、タクシーも拾えるよ」
下に開ける眺望を指差して教えてくれる。なるほど確かに車が走っている。
「これ…どれくらい時間かかるの」
「5分」
「5分!?ありえないでしょ!あんなに階段長いじゃないの、凍って危ないじゃないの!」
道を教えてもらっておいて良い態度だが、彼は怒るでもなく、「僕もこの道から来たから…」と勧めてくれた。
「降りて、その先を右、ね」
「そう」
「迷わない?」
「迷わないと思う…うん、迷わないよ」

とりあえずお礼を言って別れ、階段を降りる覚悟を決める。Kさんは慎重に、でも身軽に降りていく。私は明らかにその倍は時間がかかっている。階段はあちこちが凍りつき、場所によっては階段の外の地面(吹き溜まり)を歩いた方がマシな所もあった。
「これは青島でも珍しい光景なんだろうな…話のタネに写真を撮っておきたいけど、そんな場合じゃないよな」
と考えながら、ふと気がつくと、Kさんが、この過酷な階段と頂上にそびえるテレビ塔を、へっぴり腰の私も含めて撮影してくれていた。そんなKさんが大好きだと思った。


(↓す、滑る…)
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やっと一般道路に出る。タクシーを拾って、台東路へ向かう。台東路と行っても漠然としているので、目安として、地図に載っていた「市北書店」を指示していた。しばらくして運転手さんが言った。
「本を買うんだったら、他にもっと大きな本屋があるよ。あそこは小さいよ」
「あ、実は本を買いたいんじゃないんです。台東路がにぎやかだって聞いたんだけど、どこへ行けば良いのか良く分からなかったんで。一番にぎやかな所に行きたいです」
運転手さんは頷いてハンドルをきった。

<台東路>
「ここが中心だから!」と降ろされたのは、「万達××商場」と看板に書かれたデパートの前。道の両側に店が溢れ、さっきまでロウ山を歩いていた眼には、とても都会に見える。まずはそのデパートに駆け込み、ミネラルウォーターを購入してお手洗いへ直行。それほど空気が悪いとは感じなかったけど、とてもうがいがしたかったのだ。乾燥していたのかもしれない。人心地ついて店内を見ると、ここはファッションブティックがひしめくお洒落なデパートらしい。若い女の子たちが沢山いる。


(↓おお、都会だ)
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(↓ミニスカートだよ…勇気ある…)
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でも今必要なのは昼食だ。デパートを出て、昼食の取れそうな店を物色する。と、道端の焼き芋売りが目に入った。北京で一度食べた事があるけど、あの芋は全然味がしなかった。その思い出が頭をよぎるが、今必要なのは味より温度だ。正直、暖かい食べ物なら何でも良い。

近づいてみると、日本の芋より1.5倍はでかい。2人で1本という買い方に嫌な顔ひとつせず、「二つにしておいてあげるね!」と割ってそれぞれビニール袋に入れてくれた。配慮がありがたい。
「日本ではこれ、いくら位するの?」
芋の相場には詳しくないのだが「生で300円位、焼いて500円くらいかな」と答えると、高すぎる!と目を丸くしていた。ふと、彼女の顔が険しくなる。

「○○が来た…」

警察?と尋ねると、大丈夫、あなたは問題無いと笑顔になる。離れた方が良さそうなので、じゃ私達は行くね、と手を振って別れた。芋はとても美味しかった。柔らかくて甘くて、上等な芋餡みたいだ。ただし、皮離れは非常に良くない。身が殆ど皮にもっていかれてしまう。


(↓すぐ逃げられるように(?)車付き)
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食べ終わると少し落着いたので、昼ごはんの場所を物色がてら、街をぶらつく。一筋南へ降りてみると、魚市場ストリートだった。さすが海の町、海鮮の町。魚、タコ、蟹、スッポン、牡蠣、何でも売っている。日本の魚市場並みに新鮮そうだった。もう一筋南へ。

角で、「糖葫蘆(タンフール)」の屋台を見かける。糖葫蘆とはおやつの一種で、基本的には約30cmの串にサンザシの実(後で調べたらカイドウの実でも作るらしい)を10数個刺して飴がけしたもの。昔は冬の風物詩だったけど、最近は観光地などで年中見られるようになってきた。果物も、サンザシからイチゴ、キウイなども使われるようになっている。
久しぶりに見た糖葫蘆は、また一段と派手になっていた。1本の串に色とりどりの果物が刺さっている。とても気になったが、まだ準備中のようなので諦める。

そばに、おでん鍋のような形態の物を置いた屋台があり、看板には「関東煮」と書いてあった。この通りは、ちょっとこじゃれたストリートといった感じだった。道行く人も若者が多い。ただ困った事に、先ほどタクシーで通り過ぎた時はもう少し食べ物のお店が多かったように見えたのだけど、いざ歩いてみると全く見つからない。


(↓大阪の南船場に該当(ウソです))
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店を出て再び歩く。適当な所で右折してみると、異常に人が群がっている屋台があった。ただようこの尋常じゃない香り…これは…
「炸臭豆腐だ!」
臭豆腐は発酵食品で、日本でも瓶詰めが手に入るが、中国では揚げる(炸)らしい。以前試した時は、食べてみると案外臭いが気にならないものだと思ったが、とりあえず今は要らない。

少し歩くと、また糖葫蘆屋を発見。ただし、こちらにはゴマがまぶしてある。これは初めて見た。その先には「正宗」と看板を掲げた栗売り。「正宗」…正統派らしい。ここはちゃんと店舗を構えて、栗以外にも果物や乾物を売っている。山盛りの干し葡萄もある。あれがカシュガル産だったら美味しそうだなと思うが、買わない。

空腹の為食べ物ばかりが目に入るが、買わないのには理由がある。座りたいのだ。店内で、落着いて食事して、この後の行動に備えたいのだ。ふと先を見ると、最初に到着した「万達商場」が見えた。一周してしまったらしい。
「実はさっき、青島小吃快餐って書いたお店があってんけど…青島料理のファーストフード店みたいやねん」
「じゃ、そこ入ろうか」
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  # by rosa_hiho | 2005-09-14 04:00 | Others

駄文長文青島見聞録 ‐ 青島 A GO GO! ‐ (3)


左奥へ行って「三皇殿」。三皇は別名「胡仙」とも呼ばれ、それぞれ天(伏羲・画八卦を持つ)、地(神農・賞百草を持つ)、人(軒轅・治衣冠を持つ)を表している…以上、ガイドさんにメモを書いてもらいながら聞いていたのだけど、全然聞き取れなかったので半分ぐらい間違っているかもしれない。特にこの三皇殿については自信が無い。

少し戻って関岳祠。三国志で有名な関羽と岳飛を祀った祠だ。それぞれ”義気”と”精忠”を表しているらしい。そこから少し歩いた先の白い壁の前で、ある伝説を語ってくれた。ここである少年が3年の修行を経て、その白い壁を通り抜けて別世界へ行く技を身に付けたけど、ある日、妻の前で実演するというタブーを犯し、その後通り抜けようとしても頭を壁にぶつけて血を流すばかりだったとか。清代の有名な作家蒲松齢の「聊斎志異」にその伝説が載っているんだそう。
「私達も3年修行したら、通り抜けできるのかな」とKさん。ガイドさんに通訳したら、これは伝説なんだから、30年修行したって無理よ、と笑っていた。

祠のお向かいに神水泉。ここロウ山から出るミネラルウォーターで、青島が世界に誇る名産「青島ビール」が製造されている。この泉も、水が絶えた事がないらしい。底に貨幣がいくつか沈んでいる。またトレビの泉にかぶれた観光客のいたずらか…と思っていたら、そういうおまじないがここにもあるそうだ。
「中指と人差し指の腹に貨幣を乗せてゆっくり静めて、さざなみが*@¥;+&%(←聞き取れなかった)だったら願いがかなう」とか。横にもう少し大きな水槽(?)があり、そこにも小銭が沈んでいた。紙幣まであった。オンシーズンには、もっと大量のお金が放り込まれるらしい。

最後に行ったのは、三種類の木が一体となった、世にも珍しい樹木。まず大きな一本目があり、その中間から腕の太さほどの二本目が生え、三本目はかなり上の方にあるらしい。
「見えた気がする」とKさんが言ったけど、エンピツほどの太さだから有り得ないと言われた。でも彼女には見えたかもしれない。

これで、太清宮の見所案内はおしまい。帰り道、やけに敏捷な犬が数匹すれ違った。ここで飼っているそうだ。
「道士が食べるの?」と聞いたら、笑って否定された。道士は戒律がとても厳しく、妻帯も肉食も禁じられているんだそう。あの犬達は半野犬で、道士は愛玩として餌をやっている程度らしい。
予定をややオーバーしたけど、このガイド内容で10元だったら満足。ガイド代を払って運転手さんの所へ戻る。

運転手さんによると、私達が希望したもう一つの見所「巨峰区」は雪が降っていて閉鎖しているらしい。Kさんが事前に仕入れた情報により、「覓天洞」へ行くことにする。この洞窟はとても暗いそうで、Kさんはその為に懐中電灯を持参している。覓天洞行きのロープウェー乗り場まで送ってもらった。が、ロープウェーも閉鎖していた。運転手さんにお願いして、近場でやっていそうな他の観光地へ連れて行ってもらう。

(↓寒さの余り休業していたロープウェー)
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(↓道中の風景。段々畑?)
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<謎のお寺>
太清宮で冷え切った体を、車内でしばし暖める。車って素晴らしい。寡黙な運転手さんが、ぽつぽつと周囲の説明をしてくれる。
「ここはユーミーの居住区なんだよ」
ユーミー…最初はとうもろこし(玉米)に聴こえて、何だか分からないから曖昧に受け流していた。よく考えたらユーミン(漁民)だった。
「この家も彼らが自分で建てたんだ」
「自分で?石をかついで?」
「そう」
海が近いとは言え、かなり急勾配の地域だ。家を建てるときは勿論、日常漁へ行って帰るのも大変だろうに。

しばらく車を走らせて、次の観光地へ到着。情けないことに、ここの名前を全く覚えていない。最初の「ロウ山入場券」を使えばここでの支払は不要らしい。
車を降りてみると、タイヤがパンクしていた。「直しておくから、見ておいで」と運転手さん。

このお寺、階段と上り坂が異常に多い。しかも、雪が踏み固められて氷状になっている。革靴で歩いている私はついついへっぴり腰になる。歩けども歩けども建物の姿が見えない。観光客もちらほらとしか居ない。それでも、まばらながら道端に工芸品を売るおばちゃん達が居た。こんな寒い中でじっと客を待つのはさぞ大変だろう。


(↓これから死ぬほど歩くとも知らず…)
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(↓こんな良い天気だったなんて。現像して初めて知りました)
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(↓よく分からないけどありがたそうな石)
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(↓ご縁がありますように!)
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ようやく建物の姿が見える。中に入ると、本殿がひとつ有った。太清宮より、随分小ぢんまりとしている。何の気なくカメラを構えると、そばに居た係員らしきお兄さんが飛んできた。「ここは撮影禁止です」…すみません。
余り見る所は無いなあ、と周りを歩いてみる。ほとんどの通路が観光客通行止めだ。もう一つお堂らしき所はあったが、階段全てが凍り付いて見るからに危険な状態なので、諦めた。

もう一つ、山を更に登る道があった。上の方から、爆竹の鳴る音が聴こえてくる。興味を覚えて上りかけるが、建物の見える気配が無いので引き返した。本殿の近くまで戻ると、先ほどのお兄さんが話し掛けてきた。
「上の方は見た?」
「爆竹が聴こえてたけど、見てない」
「小さなお堂があって、××(←よく聞く名前だったけど忘れた)が祀られていて、とても綺麗だよ。見ておいで」

お勧めに従って再度出発。案の上、上に行けばいくほど、階段の凍りついた雪は増える。踏み固められた上に段ごとにやや傾斜がついた雪は凶器そのもの。帰りの事などすっかり忘れてずんずん登る。
ようやく辿りつくと、確かに小さなお堂があり、中で大勢の人が熱心にお祈りしていた。余りに真剣な雰囲気で、観光者然として歩き回る気になれない。爆竹も終わっていた。
「帰ろうか…」

思っていた通り、帰り道はとても怖い。一段一段、「ここで足を滑らせて頭を打つのかも」と思いながらそろそろと降りる。恐る恐るだから余計危険な体勢になり、それがまた怖い、の悪循環。Kさんが何度も手をとってくれた。彼女の”介護”が無かったら、山を降りられずにあのまま寺の住民になっていたかもしれない。半ばまで降りた頃、再び激しい爆竹の音が鳴り響いた。私達が居た間だけやっていなかったなんて…

帰りは、ただでさえ長い道が、下りの怖さで更に時間がかかり、30分の予定が1時間近く経っていた。でも運転手さんはちゃんと待っていてくれた。
これでロウ山は終わり。都会へ戻る。道中、岩肌に滲みだした水が凍り付いて滝のようになった部分を撮影する為に車を停めてもらった。

(↓凍結中)
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(↓溶ける気配まるで無し)
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次の目的地で降ろしてもらって、精算して、お別れすることになる。
運転しながらも、引き続きぽつぽつとガイドらしきことをしてくれる運転手さん。
「ロウ山は、”緑石”が特産なんだ。そっちに店が沢山あるだろ。それは店で、そっちが加工用の作業場だよ」
見ると、確かに建物の中にも外にも緑色の石だらけである。”緑石”が、翡翠なのか玉(ギョク)なのかよく分からなかったけど、色からすると、たぶん後者かなと思った。彼の説明に頷きながらも、ひとつ気がかりだった事についてずっと考えていた。

『支払いをどうしよう?』最初の交渉では150元だったけど、運転手さんの対応に私たちはとっても満足した。時間も若干オーバーしたし、お礼の意味を込めて20元プラス、170元渡す事にする。スマートに渡せるかどうかドキドキで、口上を心の中で予習する。

車中の時間を利用して、これまでお互いが立て替えていた元を精算した。「チップが私で、ロウ山の入場料がKさんで…」覚えているつもりだったのに、思い出しながら計算するのは結構大変。一旦やりとりを済ませた後、それぞれが200元ずつ出し合った「共通お財布」を作り、以後共通の出費(タクシー代・食費など)はここから出す事にする。

<湛山寺>
入り口の前で、運転手さんに200元渡して「30元おつりください」と言ってみた。運転手さんはすんなりと30元返して、「はい、領収書」とメーターから印刷された領収書を渡してくれた。予想外にアッサリと受け取られて拍子抜け。でもあとで領収書を確認したら、173元と計算されていた。運転手さんにしてみたら、150元でも文句は言わないけど、170元貰って当然、といったところだったんだろうか。むしろ、3元まけてあげたと思っているかも。

とにかく湛山寺である。このお寺はバカでかい公園の一角にあり、公園内に他の見所も点在しているようなので、とりあえずロウ山から一番近いこのお寺に降ろしてもらった訳なのだけど…さて、どこまでがこのお寺の区域なのか…一応、順路に従って進む事にする。

(↓とにかく人が少ない)
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いまいち見所が分からないまま、次の観光地であるテレビ塔に向かう事にする。確かロープウェーに乗る必要があるのだけど、チケット売り場はどう見ても締まっている。ロープウェー乗り場らしき所に目をやると、スキー場のリフトみたいな物が沢山ぶらさがっていた。やっぱり、どう見ても休業中だ。

周りにたむろしているオバちゃんたちに「テレビ塔へはどうやって行くの?」と聞いてみたら、いきなり彼女達が周りに群がってきて、えらい勢いでまくしたてた。どうやら何かを押し売りしているらしいけど、何を売りたいのかが分からない。しかも袖を掴んでいる。呆れるほどの強引さだ。

何とか振り切って、適当に順路に従って歩いていると、鐘突き堂が目に入った。お金を払うと、一人3回5元で鐘を突かせてくれるらしい。Kさんとお互い写真を撮りあいながら突いた。ここは撮影可だった。

(↓願いを込めて…)
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その後、五重の塔のような不思議な建造物も見物。後で入場券を見たら、「薬師塔」と書いてあった。薬師寺と何か関係あるのかな。

(↓何に使ったのかな)
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通りすがりのおばちゃんに何か話しかけられる。聞き返したら、「あの塔はいくらで突かせてくれるの?」と尋ねられた。こういうやりとりは、北京では余り経験したことがない。青島人の特性なのかも。そのまま適当に歩いていたら、公園の外に出てしまった。

<テレビ塔>
さて、テレビ塔への行き方が分からない。塔のてっぺんは見えているのに…
仕方なく、テレビ塔の見える方向へ歩きながら、道行く人に尋ねてみるがどうもうまくいかない。そのうち、どんどん身体が冷えてきた。少しでも暖かい方へと、日向の道を選んで歩いてみたりする。

医学研究所らしい道で、同年代の男の人を見つけ再び尋ねると、先に大分前の方まで歩いていた友達を呼び戻してまで相談に乗ってくれた。この人は本当に優しかった。その内教授(?)も通りかかって一緒に地図を覗き込んでくれ、「お金があるならタクシーに乗って塔の下まで行くのが一番楽だ」という事になる。
「10元くらいで大丈夫な筈だよ、それ以上取られたら訴えてやりなさい」
行き届いたアドバイスに、心からお礼を言って別れる。

何とかタクシーを拾い、テレビ塔までの間に暖まろうとする。彼らが言ったとおり、10元前後で着いた。
入場料は30元。チケットに抽選券がついてきた。3階でやっているらしい。エレベーターに乗り込むと、一気に14階まで上昇した。
14階へ到着して、Muさんが「テレビ塔の眺めは良いけど、窓ガラスが汚い」と言った意味が良く分かった。入場券の案内によると、あと2階上まで上がれる筈だけど、係員に聞いたら「ここが最上階!」と言い切った。
「じゃこの2つ(15階と16階)は?」
「ない」
それじゃ誇大広告やん…。

ここには望遠鏡があった。1分1元でコイン式。1元紙幣しかないというと、貨幣に交換してくれた。
「見える?」
先に覗いていたKさんが、そういって私に場所を替わった。白く濁った空間があるだけで、全然望遠鏡じゃない。
「全然見えない!」
中国語で喚いていたら従業員がやってきて業務用のスイッチを入れた。今度は良く見えた。しかもかなり長い間見れた。確実に1分以上見ていたんじゃないだろうか。得した。
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