駄文長文青島見聞録 ‐ 青島 A GO GO! ‐ (3)


左奥へ行って「三皇殿」。三皇は別名「胡仙」とも呼ばれ、それぞれ天(伏羲・画八卦を持つ)、地(神農・賞百草を持つ)、人(軒轅・治衣冠を持つ)を表している…以上、ガイドさんにメモを書いてもらいながら聞いていたのだけど、全然聞き取れなかったので半分ぐらい間違っているかもしれない。特にこの三皇殿については自信が無い。

少し戻って関岳祠。三国志で有名な関羽と岳飛を祀った祠だ。それぞれ”義気”と”精忠”を表しているらしい。そこから少し歩いた先の白い壁の前で、ある伝説を語ってくれた。ここである少年が3年の修行を経て、その白い壁を通り抜けて別世界へ行く技を身に付けたけど、ある日、妻の前で実演するというタブーを犯し、その後通り抜けようとしても頭を壁にぶつけて血を流すばかりだったとか。清代の有名な作家蒲松齢の「聊斎志異」にその伝説が載っているんだそう。
「私達も3年修行したら、通り抜けできるのかな」とKさん。ガイドさんに通訳したら、これは伝説なんだから、30年修行したって無理よ、と笑っていた。

祠のお向かいに神水泉。ここロウ山から出るミネラルウォーターで、青島が世界に誇る名産「青島ビール」が製造されている。この泉も、水が絶えた事がないらしい。底に貨幣がいくつか沈んでいる。またトレビの泉にかぶれた観光客のいたずらか…と思っていたら、そういうおまじないがここにもあるそうだ。
「中指と人差し指の腹に貨幣を乗せてゆっくり静めて、さざなみが*@¥;+&%(←聞き取れなかった)だったら願いがかなう」とか。横にもう少し大きな水槽(?)があり、そこにも小銭が沈んでいた。紙幣まであった。オンシーズンには、もっと大量のお金が放り込まれるらしい。

最後に行ったのは、三種類の木が一体となった、世にも珍しい樹木。まず大きな一本目があり、その中間から腕の太さほどの二本目が生え、三本目はかなり上の方にあるらしい。
「見えた気がする」とKさんが言ったけど、エンピツほどの太さだから有り得ないと言われた。でも彼女には見えたかもしれない。

これで、太清宮の見所案内はおしまい。帰り道、やけに敏捷な犬が数匹すれ違った。ここで飼っているそうだ。
「道士が食べるの?」と聞いたら、笑って否定された。道士は戒律がとても厳しく、妻帯も肉食も禁じられているんだそう。あの犬達は半野犬で、道士は愛玩として餌をやっている程度らしい。
予定をややオーバーしたけど、このガイド内容で10元だったら満足。ガイド代を払って運転手さんの所へ戻る。

運転手さんによると、私達が希望したもう一つの見所「巨峰区」は雪が降っていて閉鎖しているらしい。Kさんが事前に仕入れた情報により、「覓天洞」へ行くことにする。この洞窟はとても暗いそうで、Kさんはその為に懐中電灯を持参している。覓天洞行きのロープウェー乗り場まで送ってもらった。が、ロープウェーも閉鎖していた。運転手さんにお願いして、近場でやっていそうな他の観光地へ連れて行ってもらう。

(↓寒さの余り休業していたロープウェー)
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(↓道中の風景。段々畑?)
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<謎のお寺>
太清宮で冷え切った体を、車内でしばし暖める。車って素晴らしい。寡黙な運転手さんが、ぽつぽつと周囲の説明をしてくれる。
「ここはユーミーの居住区なんだよ」
ユーミー…最初はとうもろこし(玉米)に聴こえて、何だか分からないから曖昧に受け流していた。よく考えたらユーミン(漁民)だった。
「この家も彼らが自分で建てたんだ」
「自分で?石をかついで?」
「そう」
海が近いとは言え、かなり急勾配の地域だ。家を建てるときは勿論、日常漁へ行って帰るのも大変だろうに。

しばらく車を走らせて、次の観光地へ到着。情けないことに、ここの名前を全く覚えていない。最初の「ロウ山入場券」を使えばここでの支払は不要らしい。
車を降りてみると、タイヤがパンクしていた。「直しておくから、見ておいで」と運転手さん。

このお寺、階段と上り坂が異常に多い。しかも、雪が踏み固められて氷状になっている。革靴で歩いている私はついついへっぴり腰になる。歩けども歩けども建物の姿が見えない。観光客もちらほらとしか居ない。それでも、まばらながら道端に工芸品を売るおばちゃん達が居た。こんな寒い中でじっと客を待つのはさぞ大変だろう。


(↓これから死ぬほど歩くとも知らず…)
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(↓こんな良い天気だったなんて。現像して初めて知りました)
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(↓よく分からないけどありがたそうな石)
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(↓ご縁がありますように!)
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ようやく建物の姿が見える。中に入ると、本殿がひとつ有った。太清宮より、随分小ぢんまりとしている。何の気なくカメラを構えると、そばに居た係員らしきお兄さんが飛んできた。「ここは撮影禁止です」…すみません。
余り見る所は無いなあ、と周りを歩いてみる。ほとんどの通路が観光客通行止めだ。もう一つお堂らしき所はあったが、階段全てが凍り付いて見るからに危険な状態なので、諦めた。

もう一つ、山を更に登る道があった。上の方から、爆竹の鳴る音が聴こえてくる。興味を覚えて上りかけるが、建物の見える気配が無いので引き返した。本殿の近くまで戻ると、先ほどのお兄さんが話し掛けてきた。
「上の方は見た?」
「爆竹が聴こえてたけど、見てない」
「小さなお堂があって、××(←よく聞く名前だったけど忘れた)が祀られていて、とても綺麗だよ。見ておいで」

お勧めに従って再度出発。案の上、上に行けばいくほど、階段の凍りついた雪は増える。踏み固められた上に段ごとにやや傾斜がついた雪は凶器そのもの。帰りの事などすっかり忘れてずんずん登る。
ようやく辿りつくと、確かに小さなお堂があり、中で大勢の人が熱心にお祈りしていた。余りに真剣な雰囲気で、観光者然として歩き回る気になれない。爆竹も終わっていた。
「帰ろうか…」

思っていた通り、帰り道はとても怖い。一段一段、「ここで足を滑らせて頭を打つのかも」と思いながらそろそろと降りる。恐る恐るだから余計危険な体勢になり、それがまた怖い、の悪循環。Kさんが何度も手をとってくれた。彼女の”介護”が無かったら、山を降りられずにあのまま寺の住民になっていたかもしれない。半ばまで降りた頃、再び激しい爆竹の音が鳴り響いた。私達が居た間だけやっていなかったなんて…

帰りは、ただでさえ長い道が、下りの怖さで更に時間がかかり、30分の予定が1時間近く経っていた。でも運転手さんはちゃんと待っていてくれた。
これでロウ山は終わり。都会へ戻る。道中、岩肌に滲みだした水が凍り付いて滝のようになった部分を撮影する為に車を停めてもらった。

(↓凍結中)
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(↓溶ける気配まるで無し)
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次の目的地で降ろしてもらって、精算して、お別れすることになる。
運転しながらも、引き続きぽつぽつとガイドらしきことをしてくれる運転手さん。
「ロウ山は、”緑石”が特産なんだ。そっちに店が沢山あるだろ。それは店で、そっちが加工用の作業場だよ」
見ると、確かに建物の中にも外にも緑色の石だらけである。”緑石”が、翡翠なのか玉(ギョク)なのかよく分からなかったけど、色からすると、たぶん後者かなと思った。彼の説明に頷きながらも、ひとつ気がかりだった事についてずっと考えていた。

『支払いをどうしよう?』最初の交渉では150元だったけど、運転手さんの対応に私たちはとっても満足した。時間も若干オーバーしたし、お礼の意味を込めて20元プラス、170元渡す事にする。スマートに渡せるかどうかドキドキで、口上を心の中で予習する。

車中の時間を利用して、これまでお互いが立て替えていた元を精算した。「チップが私で、ロウ山の入場料がKさんで…」覚えているつもりだったのに、思い出しながら計算するのは結構大変。一旦やりとりを済ませた後、それぞれが200元ずつ出し合った「共通お財布」を作り、以後共通の出費(タクシー代・食費など)はここから出す事にする。

<湛山寺>
入り口の前で、運転手さんに200元渡して「30元おつりください」と言ってみた。運転手さんはすんなりと30元返して、「はい、領収書」とメーターから印刷された領収書を渡してくれた。予想外にアッサリと受け取られて拍子抜け。でもあとで領収書を確認したら、173元と計算されていた。運転手さんにしてみたら、150元でも文句は言わないけど、170元貰って当然、といったところだったんだろうか。むしろ、3元まけてあげたと思っているかも。

とにかく湛山寺である。このお寺はバカでかい公園の一角にあり、公園内に他の見所も点在しているようなので、とりあえずロウ山から一番近いこのお寺に降ろしてもらった訳なのだけど…さて、どこまでがこのお寺の区域なのか…一応、順路に従って進む事にする。

(↓とにかく人が少ない)
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いまいち見所が分からないまま、次の観光地であるテレビ塔に向かう事にする。確かロープウェーに乗る必要があるのだけど、チケット売り場はどう見ても締まっている。ロープウェー乗り場らしき所に目をやると、スキー場のリフトみたいな物が沢山ぶらさがっていた。やっぱり、どう見ても休業中だ。

周りにたむろしているオバちゃんたちに「テレビ塔へはどうやって行くの?」と聞いてみたら、いきなり彼女達が周りに群がってきて、えらい勢いでまくしたてた。どうやら何かを押し売りしているらしいけど、何を売りたいのかが分からない。しかも袖を掴んでいる。呆れるほどの強引さだ。

何とか振り切って、適当に順路に従って歩いていると、鐘突き堂が目に入った。お金を払うと、一人3回5元で鐘を突かせてくれるらしい。Kさんとお互い写真を撮りあいながら突いた。ここは撮影可だった。

(↓願いを込めて…)
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その後、五重の塔のような不思議な建造物も見物。後で入場券を見たら、「薬師塔」と書いてあった。薬師寺と何か関係あるのかな。

(↓何に使ったのかな)
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通りすがりのおばちゃんに何か話しかけられる。聞き返したら、「あの塔はいくらで突かせてくれるの?」と尋ねられた。こういうやりとりは、北京では余り経験したことがない。青島人の特性なのかも。そのまま適当に歩いていたら、公園の外に出てしまった。

<テレビ塔>
さて、テレビ塔への行き方が分からない。塔のてっぺんは見えているのに…
仕方なく、テレビ塔の見える方向へ歩きながら、道行く人に尋ねてみるがどうもうまくいかない。そのうち、どんどん身体が冷えてきた。少しでも暖かい方へと、日向の道を選んで歩いてみたりする。

医学研究所らしい道で、同年代の男の人を見つけ再び尋ねると、先に大分前の方まで歩いていた友達を呼び戻してまで相談に乗ってくれた。この人は本当に優しかった。その内教授(?)も通りかかって一緒に地図を覗き込んでくれ、「お金があるならタクシーに乗って塔の下まで行くのが一番楽だ」という事になる。
「10元くらいで大丈夫な筈だよ、それ以上取られたら訴えてやりなさい」
行き届いたアドバイスに、心からお礼を言って別れる。

何とかタクシーを拾い、テレビ塔までの間に暖まろうとする。彼らが言ったとおり、10元前後で着いた。
入場料は30元。チケットに抽選券がついてきた。3階でやっているらしい。エレベーターに乗り込むと、一気に14階まで上昇した。
14階へ到着して、Muさんが「テレビ塔の眺めは良いけど、窓ガラスが汚い」と言った意味が良く分かった。入場券の案内によると、あと2階上まで上がれる筈だけど、係員に聞いたら「ここが最上階!」と言い切った。
「じゃこの2つ(15階と16階)は?」
「ない」
それじゃ誇大広告やん…。

ここには望遠鏡があった。1分1元でコイン式。1元紙幣しかないというと、貨幣に交換してくれた。
「見える?」
先に覗いていたKさんが、そういって私に場所を替わった。白く濁った空間があるだけで、全然望遠鏡じゃない。
「全然見えない!」
中国語で喚いていたら従業員がやってきて業務用のスイッチを入れた。今度は良く見えた。しかもかなり長い間見れた。確実に1分以上見ていたんじゃないだろうか。得した。
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  by rosa_hiho | 2005-09-13 03:00 | Others

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