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勝手にレビュー:DAHLIA

DAHLIA
/ イーストウエスト・ジャパン
ISBN : B000059O1I
スコア選択: ※※※※


例によって、レビューというよりは単に
脳に浮かんだあれこれのチラ裏書き。
私はこのアルバムで、ダリアのスペルを覚えました(笑)。


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「なんか、雑誌見たら『5年ぶり』って書かれていて…僕らも気がつかなかった(笑)」
(from「MUSIC STATION」1996.8.16)

ファン待望…を通り越して、発売されたのが奇跡とすら思えるこのアルバム。
初めて一通り聴いた時の感想は、今でもはっきり覚えてます。

「…足りない」

だってだって、約半数はシングルカット済で聴いた事ある曲だし!
hideちゃんのソロアルバムを聞きなれた身には、10曲って少なく感じるし!
物凄く丁寧に作り上げられているのは、ちゃんと感じ取れたんですけど。
なんつーか、欠食児童の前に京懐石出されたような気分だったんです。。。

勿論、繰り返しよくよく聴いて、なおかつPVであのレコーディング風景を見た今は、
ちゃんと分かってますよ。実は満漢全席だったって。
1フレーズを何度も吐くほど聴いて、
音符ひとつの余韻に至るまでこだわるような細かいチェックを施していて。
1曲1曲に、その緻密な作業の跡と、それだけの労力を辞さないメンバーの姿勢が窺えます。


01: DAHLIA
作詞:YOSHIKI / 作曲:YOSHIKI


アルバム1曲目にふさわしいイントロの激しさが好きです。
最初にHEY!×3で聴いた時は、TOSHI君の声が違っててびっくりしました。
あれって、サビ以外の所は何か加工してますよね?

過去2つのアルバムには無かったような音が随所に見られて、
Xの進化度合いが実感できます。
願わくば、その過渡期も見たかったなーと…
間にもう2枚、せめて1枚でもアルバムがあれば、
変化の過程も楽しめたんだろうなぁと。


02: SCARS
作詞:HIDE / 作曲:HIDE


原題は「SCARS ON MELODY」だったのを、YOSHIKIの意向で後半カット。
この件に関してはよっちゃんのセンスの勝利かなと思います(笑)。
アルバム中1,2位を争うマイフェイバリット曲。
青い夜/白い夜での初お披露目時には、1オクターブ低かったらしいですね。
私は知らないのですが…DVDまだ見ていないので(^^;

イントロの脳髄引っかかれるようなギターサウンド、
「錆びた爪の欠片」「四文字のTATTOO」といった相変わらずの意味深な歌詞、
妙に小悪魔じみたバックコーラス(個人的に『ダークなセサミストリート』と呼んでおります)
などなど、どれをとっても私のツボにズッパマリです。いやもう大好き!

ラストで、「紫」と「白」が対称的に描かれているのにも
何か意味があったように思うのですが…
このアルバム全体のイメージカラーが紫でどうたらとか。
…違ったかな?

巷でよく言われている「過去にボツった曲達へのレクイエム」
という解釈には、私も同感です。
でも、TAIJIの事を歌っているという説は…どうなんかなぁ…分かりません。
とりあえず、「後ろ髪掴むお前の手が」という展開は良いと思います。
なんかホラーチックで(笑)。

あと、SCARSと言えば忘れちゃいけない、LIVE Ver.のイントロ!
HIDEちゃんの妖しげな歌い出しがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=lr5ShIiRl-8
http://www.youtube.com/watch?v=dRY0TiH36K8
上がDAHLIAツアー(02:36)で下がLAST LIVE(01:52)。
私はDAHLIAツアーの方が好きです。
この気が触れたような笑い声がイイじゃないですか(笑)。


03: Longing~跡切れたmelody~
作詞:YOSHIKI / 作曲:YOSHIKI


綺麗で、切ない曲。
「~切望の夜~」とはかなり雰囲気が違います。
最初に両方聴いた時、絶対違う曲だと思った…


04: Rusty Nail
作詞:YOSHIKI / 作曲:YOSHIKI


シンセのイントロが新鮮で良いよなとか
どうしてもあのアニメーションPVが浮かんでしょうがないとか
アノ中でHIDEちゃんが悪役だったのは、絶対本人発案に違いないとか
WEEK ENDの続編だから「週末の傷」なんて歌詞が出てくるんだろうなとか
紅白で演奏した時、HIDEちゃんが回転しすぎてよろけてコケかかって
危うい所で踏み止まってそのまますっとぼけて演奏してたよなとか、
まぁこの曲を聴いていて思い浮かぶ事は多々あるのですが。
一番強く感じる事は。

「どれだけ 涙を流せば 貴方を 忘れられるだろう」

これほど刺さる歌詞は無い、
その一言に尽きます。 


05: White Poem I
作詞:YOSHIKI / 作曲:YOSHIKI


ボーカルは入ってるけど、インスト物っぽいイメージ。
透明感のある歌声と、底に響く低音の対比が面白いです。


06: CRUCIFY MY LOVE
作詞:YOSHIKI / 作曲:YOSHIKI


なんとなく、ピアノパートがいつものYOSHIKI節とは違う気がします。
だって、あの鬼の様な怒涛のアルペジオが無い(笑)。
身の程知らずにも「これなら弾けるかも…」と思ってしまったり。
中盤のフレーズで何故か坂本教授を連想しました。


07: Tears
作詞:YOSHIKI 白鳥瞳 / 作曲:YOSHIKI


「レコーディングでTOSHI君のボーカルを聞くまで、
どうしても和田アキ子の声が耳に残ってて(笑)」

かなんかおっしゃってましたね、某上手弦隊の方が(^^;

紅白ver.はパイプオルガン仕様でしたが、
やっぱりこの曲にはピアノの音色の方が合うんじゃないでしょうか。
サビへ向かうにつれて、ピアノの後にギターが入ってどんどん盛り上がっていく辺りは
聴いていて「きたきたきたぁーっ!」と思います(笑)。

そして、この曲にもやっぱり、語る上で外せない一節が。

「Someday I'm gonna be older than you」

…実感が伴わないと書けない歌詞だと思います。


08: WRIGGLE
作曲:PATA HEATH


脳髄を掻き回すような音の洪水。
DRAINへの流れが自然です。

そういえば、Jealousyの
「White Wind From Mr.Martin~Pata's Nap~」も
「VOICELESS SCREAMING」へ繋がるようなイメージの曲でしたね。
PATAちゃんそういうの得意なのかな。それともただの偶然?


09: DRAIN
作詞:TOSHI HIDE / 作曲:HIDE


第一印象が「なんか、うるさいだけの曲。怖い」だった自分は
なんと音楽センスが無いのかと。
ある日突然この曲の良さに目覚め、その後はSCARSともども
超ヘビロテでお世話になりました。

Zilch Ver.の「WHAT'S UP MR. JONES?」と人気を二分する曲ですが
どっちが良いか未だに選べません…
ただイントロのシャウトはDRAINの方が好きです。
あと、後半で聴こえてくる地の底を這うようなウィスパーボイスもお気に入り。

そういえばこの曲、全編英語詩なのに一箇所だけ
「貴方さえも」って日本語が入るんですよね。なぜだろう。
たぶんHIDEちゃんならではのこだわりが何かあるんだろうなーと思うのですが。

ところで、DRAINの裏話として、レコーディング後半になって突然YOSHIKIから
「自分以外の曲がここに何か欲しい」と言われて提供した、という話を聞いたのですが。
んで、それまでにも色々提供したけど全部ボツられた後だったので
「今度はボツにしないでね」かなんか言いながら提供した、とか(笑)。
どっかで読んだような気がするのですが、ソースは不明。


10: Forever Love Acoustic Version
作詞:YOSHIKI / 作曲:YOSHIKI


この曲には、付随するイメージがやたら沢山あります。
CLAMP「X」の映画予告編の画面とか、…97年とか、……とか。
しかし今や、めっきりと小泉純ちゃんのイメージが脳内に定着した感が(苦笑)。
サビとあの目尻の笑い皺がセットで浮かんでしまうのは、
ある意味ありがたい事かもしれません。

アカペラで始まる歌声、少しずつ絡まって、豊かに広がっていくオーケストラ。
極上のバラードです。





アルバムタイトルが「DAHLIA」になった経緯については、
たしかYOSHIKI先生の方で色々お考えがあっての事だったと思うのですが、
「HIDEちゃんに『DAHLIAにしようと思うんだけど』と言ったら
『良いんじゃない?だりゃー!』と返ってきた」
という記事を読んだときは心底爆笑しました(笑)。

  by rosa_hiho | 2007-10-16 01:36 | hide & X

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